天上の楽園・その2・燕~常念

8月2日(土)
朝 3時。山小屋の中では、早出組の人々が動き出す。
燕山荘の寝具は、一人一人にシュラフが与えられ、意外とゆったりと眠ることができる。

窓越しに、下界の灯火がちらちらと見える。
日の出の予定時間は、4時50分。

4時、ごそごそと防寒着とヘッドランプをザックから取り出し、そっと抜け出し、
ぴんと張った外気に身をまかせる。

うっすらとした明かるさのなかで、南西には蒼い「槍ヶ岳」のシルエットが浮かぶ。
画像


南東に目を転じれば、雲上に「富士」と「甲斐駒ケ岳」「北岳」のシルエットが遠望できる。

画像


そして、日の出。
画像


燕岳の右奥には「白馬岳」が・・・
画像


5時20分、朝食。

昨夜は、遅くまで、常念岳までの表銀座コースの縦走をしようか、それとも今日このまま下山しようか、迷い続け・・
さっきまで、外を散策しながらも悩み続け・・・
結局、山小屋の衛星電話で「おはよう、多分今日帰ります」と伝え・・・

6時50分。身支度をして、いざ山小屋を出て・・・
あまりの天気のよさに、少しだけ稜線歩きの真似事をしようと思い、
大天井岳の方角に歩き出す・・・

次第に眼前に近づく「槍ヶ岳」の迫力に感動しつつ・・・
もう一歩、もう少し先までと足が進む。

「30分歩いたら、引き返そう!!!」
そう心にきざみ・・・

(でも、チャンスだよな。
   もう一度常念岳に来るのにも大変だし・・・・
     天気はいいし・・・
        一度は歩きかったコースだったし・・・
                    明日もう一日余裕があるし・・・)

              (えーい、行ってしまえ!)

と蛙岩の前で決断。
画像


「為右衛門吊岩」を越えて・・
画像



これが、自転車道路か。たしかに自転車でも行くことが可能のようだ。爽快な気分で足が進む。
右手が大天井岳、それに続く通称「自転車道路」
画像


ずっと、前方にある槍ヶ岳が近寄ってくる。縦走する人たちは、それぞれの楽しみ・・・写真を取る人・・・御菓子を食べる人・・・カップル、夫婦、小グループ、団体ツアー、そして一人歩き・・・

「槍」が迎える
画像


「切通岩」を越えて、はしごに取り掛かる。ここにはわずかに鎖がかかる。
画像


大天井岳山頂・・・正面には槍ヶ岳から穂高連峰とが・・・
画像


画像

<穂高と涸沢カール、左下には梓川>
画像

大天井岳から望む 常念岳。
雲上には、富士山、北岳、木曾駒ケ岳がうかがえる。
画像


途中には、お花畑も・・・
画像

画像

 
画像

「今日、帰れなくなった」ことを連絡しなくては・・・と、
大天荘の公衆衛星電話で自宅に何度か電話をするも、つながらない。
つながらないものは・・・しようがない・・・

大天荘をあとにして、再びのトレール・・・・常念岳が目前に
画像


東天井岳(2,814m)をまいて、横通岳(2,767m)のハイマツの斜面を下る
画像

 
眼下に常念小屋(2,466m)、まっすぐ登り返して常念岳(2,857m)、その高度差約400㍍。
画像


常念小屋に13:20到着。約6時間半の天井散歩を楽しんだ。

さっそく、常念小屋で宿泊予約。小屋の前は、色とりどりのテントがならび、ベンチではいくつものグループが談笑し、ビールを飲み、お茶を楽しんでいる。

     
画像



山小屋の携帯電話を100円で借りて(ここはdocomoが入るのです)、自宅に電話。

「あの、今朝、今日帰るっていたけど、あんまり天気がいいんで次のところまで来てしまったから
えーっと、もう一泊します」
「えーっ、なに、それ・・・・・・!!!・・・」と妻。
すまぬ・・・と思いつつも「やはり、縦走してよかった・・・」満足感に浸る。

小屋の受付には、「本日は込んでいるため、布団2枚に3人でお願いします」
そして、案内された26号室。6畳ほどの部屋になんと12人定員で・・・

少しでも自分の場所を離れたらスペースがなくなってしまいそう・・・

先ほど見た、常念岳山頂までの高度差に、思わず山頂行きを止めようと思ったが・・・往復約2時間という言葉を信じつつ・・・
やはり、ここまできた以上は登らなければ、と、笑うひざと筋肉に鞭打って
ペットボトルとカメラを持って登り始める。

足場は、悪く。また、道も明確でない。おまけに急斜面。
あえぎつつ、一歩一歩進める。
いつ痛めたのか、右足首に激痛が走り、
7月20日に痛めた尾てい骨が相変わらず・・ひびき・・
「もうだめか!」とギブアップの声を上げそうになったとき・・・
山頂に着いた。


画像


画像



両膝をがくがくさせながら、下山し、山小屋に・・・往復2時間半。

あまりの足の痛みに、山小屋に設置された大学の診療所のドアをたたく。
学生が駐在していて・・・健康保険がきかないものの、初診料1,000円と湿布薬1500円。
夕食までの時間、外に出て缶ビール700円でほてった体を冷やす。

夕食は5時30分。今夜は大混雑の模様で食堂のアルコールはダメ。10分ほどで片付け
19:00、部屋の布団にもぐりこむ。

なんでも、300人収容の小屋に400人以上が泊まっているらしい・・・
昨夜に比べて・・・まいった!

*******

8月3日(日)

あまりの狭さに、眠れないままの一晩を過ごし、朝4時、防寒着をきて外に出る。
日の出を常念岳山頂で迎える人たちのヘッドランプの列が山肌に光る。

外は、蒼い闇。
画像


常念岳の頂もブルーに染まる。
画像

そして、日の出!
画像


槍の上にピンクの雲が・・・
画像



小屋の前の乗越え
画像



小屋に戻って朝食を・・・と思ったが
何でも整理券をもらってこなくてはいけなかったらしく・・・
あわてて受付に駆けつけると、次は3回目の6時20分とのこと。

岩魚の煮魚なんて、結構いい朝飯をすませ・・さあ、下山。
痛めた足が心配だ。

約3時間で下山できるということではあったが、3時間半後の10時半に下山口にタクシーを予約し
7時前、下山開始。

一の沢口を降り始める。
途中、冷たく甘い谷水にのどを潤し、幾組かの登山客と挨拶をかわし・・・・
10時20分、無事下山。

タクシーで、立ち寄り湯までいき、
日焼けでほてった肌をぴりぴりさせながら、
3日分のアセを流し・・・生ビール(500円)をぐーっとあおり、

穂高駅から名古屋経由で自宅に18:00着。
素敵な夏休みに大満足・・

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

たかさん
2008年08月08日 12:55
どれもすばらしい景色ですね。肉眼で見たらもっとすごいんでしょうね♪日曜はテニス行く予定なのでよろしくお願いいたします。

この記事へのトラックバック